らのべ!

たまには音楽ゲームと関係のない思考の垂れ流しなど。




僕はラノベって結構抵抗あるんですよ。
面白いものは素直に面白いと思うんだけど、単純に文章が稚拙なものが多くて漁る気がしないんです。


文章の美しさっていうのは日頃使わないような変な単語を使えばいいってことじゃなくて、
改行や句読点だけじゃなくて視覚的にも発音的にも意識されたテンポやリズムみたいなものがすごく大事で、
その小説の内容や雰囲気全体に合ってるか否かも含めて決まるものだと思うんです。



映画で言えばBGMやカメラワーク、音楽で言えば音色や音作り、漫画で言えば絵柄やコマ割りみたいなものですね。
福本の絵でラブコメやったり、ばらスィーの絵でハードSFやったりって無理あるじゃないですか。
そういうことです。





でもふと思ったんですよね。
果たして娯楽であるライトノベルと純文学を同列に見るべきなのかって。


そう考えてみるとあらあら不思議不思議。
自分の頭の固さが浮き彫りになってきましたよ。




そりゃそーだよね、だってライトノベルライトノベルで小説って呼ばれないもんね。
文学だなんて名乗ってないもんね。


僕の言ってることは完全にクラシック音楽や西洋絵画しか認めないハイカルチャー気取りであった!
文学とラノベは同じ地平で語り、そして読むものではなかった!


おおう、四年も文学部に在籍しながら今さらこんなことで目から鱗するとは。




確かにここ最近のラノベブームで有象無象のラノベ作家が増えて、クオリティ的に設定も文章力もいまいちなラノベは多い気がする。
でもそれと「ラノベは所詮ラノベ」ってのはまた別でした。


もっと僕にとって心地いい文章でラノベを書く人が増えてくれば僕としてはうれしいけど、
それは漫画で言えば小畑や井上雄彦みたいな絵が好きだからそういう人の漫画が読みたいってだけの話ですね。


どんないいメロディでも音がしょぼければ聞く気しないし、同様にラノベにもある程度のクオリティは欲しいというのが個人的な意見ではあるけど、
「面白いものもあるけどラノベは大概レベル低い」って偏見は一旦捨てよう。
他の媒体と同じく玉石混淆なんだろうな、うん。
自分にとっての玉がどの程度の割合かとかはまあまだわかんないけどさ。




というわけでこれから僕はラノベ作家の癖に文学気取りの西尾維新とかをdisることは続けつつ、そっちはあまり気にせずラノベも漁ろうと思います。


ちなみに僕は秋山瑞人冲方丁上遠野浩平、秋田貞信とかが好きです。


おすすめぷっりーず。