ネタバレ気にせずsteins;gate感想

ほぼ終わらせたのでネタバレ全開で感想書きたいと思います。



今さらプレイしたのかよって感じですが、まあアニメも始まったばかりでタイミングとしては悪くもないんじゃないでしょうか。
ネタバレ嫌な人は読まない方がいいです。絶対に。




結論から言うと、してやられた!って感じでした。
ちょっと中だるみした感じもあったけど、基本的にSFにつきものの終わりよければすべてよし、でした。



最初のうちは鳳凰院凶真うざいし、ダルはキモオタだし、まゆりはアホの子だしでいまいち楽しくなかったんです。
で、最初のタイムリープの辺りからどんどん面白くなってきた感じ。


最初のタイムリープをするときの「タイムリープしてもいいの!?ねえ!?」と、「跳べよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」は最高にアツいですよね。
宮野と今井やるなーって感じ。

そのあとの「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した私は失敗した」もキュンキュンくるし、「不可逆のリブート」の納得の行かない感じもすごい先を読ませますね。


逆に「背徳と再生のリンク」と「分離喪失のジェメヴュ」を見た辺りはちょっとだれたかも。
それぞれの終わり方はいいんだけど、陰謀論で広げた風呂敷が「まゆりの死の回避」っていう小さなまとまり方してた感じがしちゃって。


もちろんそれはβ世界線へ行くことによるディストピアの回避とセットだったわけだけど、直接SERNを相手取って大立ちまわりしたわけではなかったので、やっぱりスケールが小さくなっちゃった感はある。
特に未来で岡部とダルはレジスタンスを作るまでしてたのに、えーそれでいいのかよって。



まあそれはさておき、「背徳と再生のリンク」はずるかった。
このタイトルと最後のまゆりによく似た女の子を抱いているルカ子の一枚絵はずるすぎる。


トンデモ科学ではあるにしても、あくまで科学っぽさでSFしてたのにここに来てこんなファンタジーかよ!!みたいなね。



この「ここに来てファンタジーかよ!!」ってのはトゥルーエンドのラストにも言えると思う。


リーディングシュタイナーが何度か岡部以外にも発動したっていうある種ご都合主義的なお話っぽさが、いい伏線というか下ごしらえになってトゥルーエンドが綺麗にまとまってるんだよねー。



やっぱSFはこうじゃなくっちゃ。


ある程度理詰めというか理系的に話を進めておいて、肝心のところでご都合主義な「お話っぽさ」を持ってくる。
ただの空想科学や思考実験をしてる理系の妄想とSFの違いっていうかね。


やっぱり僕は「してやられた!」と思わせてくれる「お話」が好きなんだよなぁって再確認しました。
SFはこういう裏切りやどんでん返しをするからたまらない。


まあ言ってみれば、SFってのは道具こそ冷たい感じのする理屈っぽくて堅苦しい理論や装置だったりするけど、その筆が描くのはロマンチックで叙情的な絵なんだよね。
そこが僕は大好き。



そんでもって、シュタインズゲートはただのSFに終わらないサブカルチャーっぽさっていうかはっきり言っちゃうとオタ向けな感じのポップな部分っていうのを、中二病人格と秋葉原っていう舞台がうまく演出してたと思う。


秋葉原って舞台もラボを構える場所としては必然性があるし、混沌としててなんでもありな感じだからルカ子やフェイリスみたいな濃いサブキャラ的な立ち位置のキャラも出しやすい。
中二病人格も途中からいい感じに剥がれてきて、β世界線へ移動するときや最後のムービーメールあたりでいいエッセンスになってる。
「オペレーション・スクルド」がいつ来るかいつ来るかと思ってた僕は最後の最後に最高のタイミングで持ってこられてうひゃーでしたよ。
あの場面で未来でレジスタンスやってるラボメンがちょっとでも出てきてほしいって願望にも応えてくれたしね。



不満な点としては、ちょっとダルが蚊帳の外すぎたかなーとか、ぐらいですかね。
あとは脅迫メールやIBN5100でデータ改竄しただけで世界線移動できることや岡部が子どもの頃に発熱したってエピソードのあたりがちょっと説明不足なとことかかな。




いろいろと引き合いに出して書けるぐらいタイムトラベルものには詳しかったらもっと面白い記事になったんだろうけど、なんか駄文になっちゃった感ありますね。


まあとにかく、シュタインズゲート、最高でした。